本学や立命館大学などの学生有志らによって、1952年に作成された紙芝居「祇園祭」が13日、中京区の登録会館で、本学紙芝居研究会のメンバーらによって上演された。上演は日本史研究会や京都民科歴史部会共催の市民講演会「祇園祭ーよみがえる歴史とイメージー」での講演に合わせて行われた。
「祇園祭」は、日本史研究会・京都民科歴史部会に所属する学生たち20名が故林屋辰三郎本学名誉教授の指導の下で作成された。「祇園祭」は52年5月〜53年7月末頃にかけて東京、京都で上演され、53年には絵本の形で刊行されるなどしていたが、50年代後半以降は急速に忘れられ、オリジナル版は所在不明になっている。
昨年5月に「戦後歴史学ワーキンググループ」が京都民科歴史部会資料の調査を行った際、本学の研究室から、この紙芝居を撮影したスライドや小型版の一部、台本などが見つかった。これらを元に復元された紙芝居によって今回の上演が行われた。
「祇園祭」は、疫病を払うために祇園祭をやろうとする町衆たちと、祇園祭を辞めさせようとする武士たちのやり取りを描く。最後には町衆たちの力によって、武士たちを追い払い、祇園祭が強行されるというストーリーで、民主主義の啓蒙のために使用されていた。
上演を行った紙芝居研究会のメンバーは本学の久保洋介さん(法・4)や馬場智子さん(教育学部博士課程一回生)など6人。当時とは違う今の若者が表現した「祇園祭」に、訪れた人たちは食い入るように見入っていた。会場には100人以上の人が訪れ、用意された席は満席となった。
また、紙芝居の作成に携わった同志社大学名誉教授の井ヶ田良治氏(昭和23年本学文学部卒)や大阪大学名誉教授の脇田修氏(昭和28年本学文学部卒)らも訪れていた。
馬場智子さんは「使命感を持って紙芝居を作った人たちの気持ちが伝わってきた。私も研究者の一人として、そういう気持ちを持っていきたい」と話していた。